倫理分野第二章 西洋思想:源流
・高校の倫理でも、思想史は古代からやる
・何なら大学で哲学や倫理学に行っても、やっぱり古代からやる
・「俺は近代の思想が知りてぇんだよ、何でわざわざ古代の話なんかしなきゃいけねぇんだ」
・「俺は現代に生きてんだよ。現代の思想だけ知れば充分だろ」
・…まぁ、当然の疑問である
・実は、「現代の思想を知るのに一番早い方法は、古代から勉強する事」なのである
・と言うのは、特に西洋思想は、積み上げ式なのである
・例を挙げよう。まずAさんが、「あ」という思想を考えた
・続いてBさんが、Aさんの思想に異を唱え、「い」という思想を提唱した
・更にCさんが、Bさんの思想を批判し、「う」という思想を生み出した
・今度はDさんが、Cさんの思想を批判し、「え」という思想を世に出した
・実際の所、西洋思想はこれの繰り返しである
・故に、近現代の哲学者の本を予備知識なしでいきなり読んだら、「何言ってんだこいつ」になるだろう
⇒それは当然で、先の例でいえばDさんの書いた「え」という思想についての本を読んだとする。しかしこの「え」という思想は、そもそも「う」という思想の批判からできているので、「う」という思想が分かってないと、「え」についての本もよく分からない。じゃあ「う」という思想について勉強しようとすると、これも実は「い」という思想についての批判から出てきたものなので…と、繰り返しになる
・だったら最初から順番に勉強すればいいじゃねーか、という話である
・当然、「現代の倫理ってどんなの?」という話も、古代から勉強するのが近道
・と言う訳で、本章では、西洋の思想を古代から現代まで見ていく事になる
※ちなみに、特に近現代の哲学者の本を読んで「何言ってんだこいつ」となる理由は、もう一つ考えられる。それはずばり、「翻訳が下手糞だから」。「翻訳で読んだら何言ってるか分かんなかったけど、原著で読んだらそこまで難しい事言ってなかった」は哲学あるあるである。まぁ日本の文系学者が日本語下手糞ってのは結構あるあるなので…