令和五年度 大学入学共通テスト追試験 政治・経済 第2問 問1
問題
法の役割に関連して、生徒X、生徒Y、生徒Zは、発表の準備として、日本の社会において、さまざまな規範が働いている事例をもち寄って、法の役割を考えることにした。次の①~④の事例における人物J、人物K、人物L、人物Mが行った行為とその結果に注目したとき、「社会秩序を維持するために国家
が設定した社会規範」としての法を、国家が直接に強制しているといえる事例はどれか。最も適当なものを、①~④のうちから一つ選べ。
①ある法律の規定によれば、消費者は、事業者から提供された情報を活用して、事業者と結ぶ契約の内容を理解するよう努める義務がある。ある会社と契約を結んだJは、契約締結時に契約の条件を十分に確認しなかった。Jは、家族からこのことを注意された。
②ある法律の規定によれば、他人の財産を盗んだ者に対しては、懲役や罰金の刑罰が科される。傘を持たずに外出したKは、にわか雨が降ってきたため、たまたま通りかかった店舗の商品である傘を持ち去った。Kは、後に、傘を盗んだとして起訴され罰金刑を科された。
③あるSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を運営する事業者の会員規約によれば、他人の名誉を傷つけ、差別発言をした会員のアカウントは、削除される。このSNSの会員のLは、友人を誹謗中傷する書込みを行った。Lは、後に、会員規約に従って事業者にアカウントを削除された。
④ある学校の部活動の決まりによれば、部員は指定された集合時刻の10分前には集合場所に集まらなければならない。この部活動の部員のMは、指定された集合時刻の5分前に集合場所に到着した。Mは、ほかの部員からこのことを注意された。
解説
正解:②