令和五年度 大学入学共通テスト追試験 政治・経済 第4問 問6

問題

ディーセント・ワークの日本での実現に関する発表について、次の発表原稿は生徒Xと生徒Yがクラスで発表する内容の一部であり、後の図は発表で使用するものである。発表原稿中の空欄ア~ウに当てはまるものとして正しいものを、それぞれ図中のa〜cから一つずつ選び、その組合せとして正しいものを、後の①~⑥のうちから一つ選べ。

発表原稿
 ここまでの発表では、日本の労働者の賃金や消費、働き方の現状を紹介してきました。そして、現状の改善のための政府や企業による取組みについて、私たちが調査したことを報告しました。国や企業の側による取組みだけでなく、労働者の側が自ら権利実現のために制度を活用することも重要です。
 労働者の権利実現に従来から大きな役割を果たしてきた組織として、労働組合があります。図中の[ ア ]は、労働組合の組織率を表したものです。労働組合は、労働条件の改善や賃金の引上げなどを求めて企業と交渉を行い、交渉がまとまらないときにはストライキを行うこともあります。
 こうした労働組合と企業との間に生じる労働争議は、集団的労働関係紛争とも呼ばれます。それに対して、労働者個々人と企業との間の紛争は、個別的労働関係紛争と呼ばれます。そのような紛争を解決する機関の一つとして裁判所があります。裁判所では、民事訴訟や労働審判によって、個別的労働関係紛争を扱って
います。図中の[ イ ]は労働関係の民事訴訟の件数の推移、[ ウ ]は労働審判の件数の推移を表しています。とくに、リーマン・ショック後の時期に、これらの件数が急増しています。この理由としては、経済情勢の悪化だけでなく、労働者の権利意識の向上や職場の雇用形態の多様化が指摘されることがあります。
 これら以外にも紛争解決のためのさまざまな制度が作られています。たとえば、行政の機関による相談や斡旋などの制度があります。
 以上のような多様な制度をさらに利用しやすくしていくことが、ディーセント・ワークの実現につながるのではないかと思います。

①ア―a イ―b ウ―c   ②ア―a イ―c ウ―b
③ア―b イ―a ウ―c   ④ア―b イ―c ウ―a
⑤ア―c イ―a ウ―b   ⑥ア―c イ―b ウ―a

#労働問題 #国語問題

解説

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