令和七年度 大学入学共通テスト本試験 政治・経済 第4問 問5

問題

国連憲章に基づく秩序に対する信頼をどうやって維持していくかについて、生徒Xと生徒Yは、安保理の常任理事国による拒否権行使を制約する仕組みが必要だと考えた。そこで、新聞のデータベースで過去の試みを調べたところ、次の記事をみつけた。この記事で報じられている決議に関する説明として最も適当なものを後の①~④のうちから一つ選べ。

記事 安保理常任理事国の拒否権に説明を求める 国連総会が決議採択
国連総会は26日、安全保障理事会で常任理事国が決議の採択に反対した場合、総会の場で説明を求める決議を採択した。ウクライナ侵攻をめぐる安保理での審議で改めて問題となった拒否権の乱用を抑制することが意図されている。拒否権を持つ安保理常任理事国5カ国のうち米英仏、原案を作成したリヒテンシュタインなど82カ国が共同提案した。同決議は、拒否権が行使された場合には、10日以内に国連総会議長が総会を招集し、安保理での決議案の対象とされた事態について討議することを定めた。その際、拒否権を行使した国がまず壇上に立ち、発言することが予定されている。(2022年4月27日夕刊)

①この決議は、総会が上位機関として安保理を管理監督する権限を国連憲章によって与えられていることを確認し、その権限の行使として総会が安保理の活動に制限をかけるものとして採択されたものである。
②この決議は、安保理が積極的に対応する必要がないと考えた場合であっても、総会が必要と判断した場合には安保理による強制措置の発動を義務づける仕組みを導入しようとしたものである。
③この決議は、国際の平和と安全の維持について安保理が有する権限を尊重しつつ、国連憲章が扱う問題全般に及ぶ総会自身の権限に基づいて拒否権の行使をとくに取り上げ、討議の対象とすることとしたものである。
④この決議は、総会が「平和のための結集」決議に基づいて、総会として強制措置を加盟国に命じるべきかを判断するために、安保理での審議状況について、とくに常任理事国から説明を受けることとしたものである。

#国語問題

解説

正解:③

・国際連合の知識を問うように見せかけて、その実、純粋な国語の問題である

①この決議は、総会が上位機関として安保理を管理監督する権限を国連憲章によって与えられていることを確認し、その権限の行使として総会が安保理の活動に制限をかけるものとして採択されたものである。

・記事を読んでみても、「総会が上位機関として安保理を管理監督する」というような事は書いていない
・よって誤文である

②この決議は、安保理が積極的に対応する必要がないと考えた場合であっても、総会が必要と判断した場合には安保理による強制措置の発動を義務づける仕組みを導入しようとしたものである。

・記事を読むと、拒否権が使われた場合は総会を招集して討議する、としか書いていない
・即ち、「会が必要と判断した場合には安保理による強制措置の発動を義務づける」とは書いていない
・よって誤文である

③この決議は、国際の平和と安全の維持について安保理が有する権限を尊重しつつ、国連憲章が扱う問題全般に及ぶ総会自身の権限に基づいて拒否権の行使をとくに取り上げ、討議の対象とすることとしたものである。

・記事の内容と適合する。正文である

④この決議は、総会が「平和のための結集」決議に基づいて、総会として強制措置を加盟国に命じるべきかを判断するために、安保理での審議状況について、とくに常任理事国から説明を受けることとしたものである。

・記事を読んでみても、「平和のための結集」決議については何も書いていない
・よって誤文である

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