令和七年度 大学入学共通テスト本試験 政治・経済 第5問 問1

問題

生徒Xは、さまざまな格差と貧困の問題の事例とそれらへの対策について調べた。現代における格差や貧困に関する記述として正しいものを、次の①~④のうちから一つ選べ。

①発展途上国の低所得層に向けて製品やサービスを販売して利益を得つつ、低所得層の生活水準の向上に資する企業の活動を、BOPビジネスという。
②すべての国民に対して個別の事情によらず無条件に現金を定期的に給付する制度を、ミニマム・アクセスという。
③情報通信技術を使いこなすことができる人と使いこなすことができない人との間に生じる格差を、トレードオフという。
④ある国における全世帯の年間可処分所得の中央値の半分に満たない人の割合を、絶対的貧困率という。

#国際経済テーマ史 #貧富の格差を表す指標

解説

正解:①
復習用資料:経済分野第三章/国際経済テーマ史
復習用資料:経済分野第一章/貧富の格差を表す指標

・この手の四択問題でも、「②~④が間違ってるし、①が正解でしょ!」で解く問題である
・ついでに言うと、「①の内容を受験生が知らなくてもいい」という考え方で作問されていると思われる

①発展途上国の低所得層に向けて製品やサービスを販売して利益を得つつ、低所得層の生活水準の向上に資する企業の活動を、BOPビジネスという。

・正文である

②すべての国民に対して個別の事情によらず無条件に現金を定期的に給付する制度を、ミニマム・アクセスという。

・誤文である
・「すべての国民に対して(中略)現金を定期的に給付する制度」はベーシック・インカムである
・ミニマム・アクセスは、最低輸入量である
⇒例えばGATTウルグアイ・ラウンドで、日本国は米の輸入自由化に同意。1995年から準備期間を経て、1999年から米の輸入は自由化された。では準備期間に何をしていたかと言うと、極少数の米を輸入していた。この少数の輸入量を、最低輸入量(ミニマム・アクセス)と呼ぶ

③情報通信技術を使いこなすことができる人と使いこなすことができない人との間に生じる格差を、トレードオフという。

・誤文である
・「情報通信技術を使いこなすことが(中略)間に生じる格差」はデジタル・デバイドである
・トレードオフは、一方を優先するともう一方を犠牲にしなければならない関係や状況を指す言葉である

④ある国における全世帯の年間可処分所得の中央値の半分に満たない人の割合を、絶対的貧困率という。

・誤文である

・「ある国における全世帯の年間可処分所得の中央値の半分に満たない人の割合」は、相対的貧困率である
・即ち、国や地域の生活水準に照らして、「この地域だと貧乏な方だねこの人」が相対的貧困である

・一方、絶対的貧困は、国や地域の生活水準とは関係ない
・とにかく、「生きる上で最低限の生活水準が満たされていない」と言えるぐらい貧乏な状態を指す
⇒令和四年現在、「一日に2.15ドル未満の生活」が絶対的貧困となっている

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