令和七年度 大学入学共通テスト試作問題 公共、政治・経済 第1問 問4
問題
各種の法に関して、生徒Xと生徒Yは日本における民法の変遷について調べてまとめた。このうち、現行の民法の内容に関する記述として正しいものを次のア~ウからすべて選んだとき、その組合せとして最も適当なものを、後の①~⑧のうちから一つ選べ。
ア 現行の民法では、成年年齢に達するということには、親権に服さなくなるという意味がある。
イ 現行の民法では、当事者の一方が未成年である場合に、未成年が単独で相手方とした契約は、原則として後になって取り消すことができることが定められている。
ウ 現行の民法では、当事者の一方が公序良俗に反する内容の契約を申し出た場合に、相手方がそれに合意する限りにおいて、その契約は有効となり、後になって取り消すことができないことが定められている。
① アとイとウ ② アとイ ③ アとウ ④ イとウ
⑤ ア ⑥ イ ⑦ ウ ⑧ 正しいものはない
解説
正解:②
消費者問題
・アとイはそのまんま正文
・現代日本では、年齢差別は合理的差別、即ちよい差別であり合法であるとされている
・即ち、未成年はマトモな判断力がなく、単独で契約を結ぶのも危険である、という考え方をする
・故に親権に服す必要があり(ア)、未成年者が単独で結んだ契約は親の判断で取り消す事ができる(イ)
・ウは、現行の民法ではそもそも公序良俗に反する契約は認められていない
・…いないが、「後になっても取り消せない」とか明らかに怪しすぎるでしょこれ…
※多分問題作ってる方も、「現行民法では、公序良俗に反する契約は認められていない」という知識を受験生が持っている事を期待せずに作っている問題だと思われる