令和六年度 大学入学共通テスト本試験 政治・経済 第3問 問3
問題
生徒Xは、市場の失敗の例を考えた。次の記述ア〜ウのうち、市場の失敗の例として正しいものはどれか。当てはまるものをすべて選び、その組合せとして最も適当なものを、後の①〜⑦のうちから一つ選べ。
ア 市場で特定の企業の支配が進み、その企業が価格支配力をもつ。
イ ある企業の周辺の住民が、対価を受け取ることなく企業活動による不利益を被る。
ウ 市場で取引を行う場合、売り手がもっている情報をすべて買い手ももっている。
① ア
② イ
③ ウ
④ アとイ
⑤ アとウ
⑥ イとウ
⑦ アとイとウ
解説
正解:④
復習用資料:経済分野第一章/市場の失敗
・純粋に市場の失敗の知識を問う、非常に分かりやすい問題
ア 市場で特定の企業の支配が進み、その企業が価格支配力をもつ。
・正文。独占市場で起きる、管理価格の問題である
イ ある企業の周辺の住民が、対価を受け取ることなく企業活動による不利益を被る。
・正文。いわゆる外部不経済の話である
ウ 市場で取引を行う場合、売り手がもっている情報をすべて買い手ももっている。
・誤文。情報の対称性は、むしろ、理想的な市場にあってほしい要素である
⇒そういう知識がなくても、市場の失敗とは「政府が何もしない(自由放任)まま放っておくと、よくない事が起きるよ」であり、「市場で取引を行う場合、売り手がもっている情報をすべて買い手ももっている」ってよくない事か…? と考えれば解ける