令和六年度 大学入学共通テスト追試験 政治・経済 第1問 問3
問題
生徒Xは、日本の財政制度に関心をもち、学習を進めた。日本の財政制度に関する記述として最も適当なものを、次の①~④のうちから一つ選べ。
① 一般会計は、国が特定の事業を行う場合や特定の資金を保有してその運用を行う場合などに、法律によって特別に設けられる会計である。
② 政府関係機関予算は、特別な法律によって設立され政府が全額出資する特殊法人に関する予算であり、国会の議決を要さない。
③ 財政投融資は、中小企業支援や社会資本整備などの事業に対する投融資活動であり、財投債の発行などにより調達された資金を財源としている。
④暫定予算は、経済情勢の変化などにより年度の途中で当初予算に追加や変更を行う場合に組まれる予算であり、国会の議決を経て執行される。
解説
・この手の四択問題として、解き方を問わない優しい問題
⇒全てが政治経済の授業の範疇の知識であり、消去法でも「他は知らんけどこれが絶対正解でしょ」でも解ける
① 一般会計は、国が特定の事業を行う場合や特定の資金を保有してその運用を行う場合などに、法律によって特別に設けられる会計である。
・誤文
⇒特別会計と政府関係機関予算以外、全ての国の収入・支出を一般会計で処理するのが原則である
② 政府関係機関予算は、特別な法律によって設立され政府が全額出資する特殊法人に関する予算であり、国会の議決を要さない。
・誤文
⇒国の予算を国会で決めなければいけないというのを財政国会中心主義という。日本は第一回帝国議会以来ずっとこの形式である
③ 財政投融資は、中小企業支援や社会資本整備などの事業に対する投融資活動であり、財投債の発行などにより調達された資金を財源としている。
・正文
④暫定予算は、経済情勢の変化などにより年度の途中で当初予算に追加や変更を行う場合に組まれる予算であり、国会の議決を経て執行される。
・誤文
⇒この説明は明らかに補正予算。暫定予算は、毎年一月からの通常国会で、四月からの予算が決まらなかった時に組むもの