令和七年度 大学入学共通テスト本試験 政治・経済 第3問 問1
問題
生徒Yは、海外留学を希望している。海外での生活費を計算する中で、物価の変化に関心をもったYは、図書館で物価に関する次の資料をみつけた。なお、資料中の空欄[ ア ]には資料中の「期間a」か「期間b」のいずれかが当てはまる。空欄[ ア ]・[ イ ]に当てはまる語句の組合せとして最も適当なものを後の①~④のうちから一つ選べ。
資料
次の図は、1948年から1990年までのアメリカの消費者物価指数の上昇率と失業率の推移を示したものである。図から明らかなように、二つの数値の関係は一定とはいえない。[ ア ]では、好況期には物価上昇率が高く、不況期には物価上昇率が低くなる傾向がみられる。もう一つの期間では高い物価上昇率と不況が同時に生じる[ イ ]が確認できる。
①ア 期間a イ デフレスパイラル
②ア 期間a イ スタグフレーション
③ア 期間b イ デフレスパイラル
④ア 期間b イ スタグフレーション
解説
正解:②
復習用資料:経済分野第一章/景気変動とインフレ、デフレ
復習用資料:経済分野第三章/国際経済通史
・基本的には、景気変動とインフレ、デフレの知識さえあれば解ける問題
・ただ、国際経済通史の知識がきちんと入っているとなおよい
・一般的に、インフレ(物価上昇)の時は好景気、デフレ(物価下落)の時は不景気である
・よって、消費者物価指数が高い時、失業率が低い(もしくはその逆)…というのが健全な経済である
・表を見ると、健全な経済になっているのは期間a、即ち1960年代ぐらいまでである
・逆に期間b、即ち1970年代に入ると、「消費者物価指数が高いのに失業率も高い」状態が発生している
・即ち「インフレなのに不景気」という状態。これがスタグフレーションである
・よって、[ ア ]は期間a、[ イ ]はスタグフレーションである
・尚、国際経済をきちんと勉強していれば、表を読み解くまでもない問題である
・即ち、1970年代は二度の石油危機があった時代であり、スタグフレーションが世界中で発生している
・特にこの時期の米国経済は、悪い話題が目白押しである
⇒石油危機、ニクソンショック、双子の赤字、スタグフレーション…
・そして、双子の赤字やスタグフレーションを退治するべく出てきたのが新自由主義だった訳である
⇒できたとは言っていない。とは言え、この辺の知識があれば、高速で解けてしまう事だろう