令和七年度 大学入学共通テスト本試験 政治・経済 第3問 問2
問題
地域の利害と国政選挙との関係に関心をもった生徒Xと生徒Yは、日本の国政選挙について調べる中で合区に関する全国知事会の2022年の決議をみつけ、その内容を踏まえて次のメモを作成した。後の会話文中の空欄[ ア ]に当てはまる語句と空欄[ イ ]に当てはまる記述の組合せとして最も適当なものを、後の①~④のうちから一つ選べ。
メモ
1.合区選挙(2016年から2022年までの間に3回実施)
・鳥取県と島根県、徳島県と高知県でそれぞれ1選挙区とする合区。
2.全国知事会の指摘する合区選挙の弊害
・合区した県における投票率が低下する。地方の人口減少が進めば、合区対象となる県が全国に広がり、人口の少ない地方に議員定数が十分に割かれなくなり、地方の実情を国政へ反映することが困難になる。
X:合区については、「政治・経済」の授業でも学んだな。[ ア ]の選挙制度で採用されたんだよね。全国知事会は合区による弊害を主張しているね。
Y:選挙制度に関しての授業で学習したことを踏まえると、私は[ イ ]ために合区を進めるべきだと思うな。だけど、このメモでは[ イ ]ための施策によって、人口の少ない地域の有権者の投票行動や利害に影響があると指摘されていることがわかるね。Xさんはどう思う?
X:Yさんの考え方もわかるけど、合区が増えてくると、地方の意見が国政に届きづらくなるおそれがあるんじゃないかな。もっと調べてみようか。
①ア 衆議院 イ 投票価値の平等を実現する
②ア 衆議院 イ 道州制の導入を推進する
③ア 参議院 イ 投票価値の平等を実現する
④ア 参議院 イ 道州制の導入を推進する
解説
正解:③
復習用資料:政治分野第三章/選挙制度
復習用資料:政治分野第二章/日本国憲法と人権(平等権)
・参議院の選挙制度及び、一票の格差の問題について知っていれば解ける問題
・と言っても深い知識は必要なく、ヒントは問題文中各所にある
・まず、話題となっている合区については、以下にヒントがある
1.合区選挙(2016年から2022年までの間に3回実施)
・鳥取県と島根県、徳島県と高知県でそれぞれ1選挙区とする合区。
・選挙制度についてきちんと勉強していれば、これで何の話か分かる
⇒即ち、参議院議員選挙は本来、「一都道府県一選挙区」になるのだが…人口が少なくなり過ぎた県については、「二県で一選挙区」になった、というアレである
・よって、[ ア ]は参議院であると分かる
⇒衆議院議員選挙は、そんなに大きな範囲で選挙区を作らない。もっと細かい選挙区を作って選挙をやる
Y:選挙制度に関しての授業で学習したことを踏まえると、私は[ イ ]ために合区を進めるべきだと思うな。
・続いてイだが、何故合区で選挙が行われるようになったか理解していれば分かる
・即ち、一票の格差の問題である。これを言い換えれば「投票価値の平等」になるだろう
・よって、[ イ ]は「投票価値の平等を実現する」である
※なお、道州制導入というのは、2000年代後半(相互フォローの人調べ)(解説を書く配信中に調べてくれました)に流行った話であり、令和七年現在は殆ど見なくなった。現役受験生は道州制のどの字も知らない可能性がそこそこに高く、ダミー選択肢がダミー選択肢になっていない…というので解ける可能性も高い